1. RSYブログ
  2. 東大受験物語
 

RSYブログ

2020/04/24
東大受験物語 第三話「眠気」  
こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?僕は昨日の夜中2時にも「やばい、寝過ごした!」と飛び起きて5分くらい布団の中で半分寝ぼけてスマホを探していました。オンラインを始めた反動がよくわからない形で出ています(笑)。

さて、今日は先週休載した「東大受験物語」です。前回までの話はこちらから→東大受験物語 第一話「M善」東大受験物語 第二話「わんぱく宣言」



数学や世界史などの高校の教科書を買いそろえた僕は早速勉強を始めました。始めてみると色々なことがわかります。なんと教科書を開いて文字を追っていると眠くなってくるのです。だんだんと首もカクカクなってきて読んでいる所がわからなくなり、ひどい時には教科書がよだれで濡れているのです。1時間かけて教科書を3〜4ページしか読めなかったこともありました。しかもそんな状態では頭に何も入っていない。ひど過ぎました。

(これは受験に対する覚悟が足りないのか?いや、そんなことはない。自分の精神力のせいではないはず。)

当時も変なところでポジティブでした。変なところで自分に自信がありました。

(単純に勉強に慣れていないだけ。環境を整えよう。)

ところで受験勉強を開始したのは、ちょうど僕と妻が入籍して稲城の今住んでいる家に引っ越してきたのと同じタイミングでした。なので家の中もダンボールの荷物などが散らかったまま。7月の暑さもあいまってなかなか勉強に集中できる環境ではなかったのです。眠らずに本を読める環境が必要でした。

まずは図書館に行ってみました。ダメでした。5分で寝ました。静か過ぎるのです。

カフェに行ってみました。図書館よりだいぶ良い感じです。適度な騒音とだらしなく眠れないという緊張感。家よりも本を読めます。

ただしいつもカフェにいるわけにはいかないので家でも集中できる環境をつくらなければなりません。考えました。家の中の環境を整えるのもそうですが、まずは自分の身体の環境を整えることにしたのです。身体を使って勉強するわけですから。

そもそも僕は身体の弱さもあり全身の血行が悪くなりやすいタイプです。しかも低血圧。(当時はまだヨガも始めていませんでした。)なので座って作業しているとどんどん血行が悪くなり集中力が落ち眠くなってしまいます。ということは血流を改善させれば眠くならないのではないか?こんな仮説を立てました。

血行を促進する助けをするのはやはり下半身の筋肉。ふくらはぎの筋肉や内ももの筋肉を働かせれば脳への血流もアップするはずです。それに加えて背中の筋肉も重力に対して適度に働いていた方がいいので背もたれに寄りかかるのはダメ。背もたれのある普通のイスでは寄りかかってしまったり、下半身の筋肉が動かない。となれば必然的に、、

バランスボール

エクササイズなどに使うバランスボールをイスとして使うことにしました。調べてみると海外の一部の大学などでは集中力を保つためにバランスボールをイスとして導入しているそうです。これは成功しました。ボールを内ももに挟んだりすることで内転筋がしっかり働き頭への血流も良くなります。何よりボールが安定せず常に少し揺れているので骨盤周りに常に動きが生まれ身体がアクティブになります。眠気は圧倒的に改善しました。勉強にも集中できて身体も鍛えられまさに一石二鳥。

やはり受験は工夫しだいだな、と思いました。自分の熱量を最大限ぶつけられるように工夫をするのです。下準備が大事。

そして勉強そのものの工夫も始めました。例えば世界史。教科書の文字を最初から読んでいても何も頭に入って来ないのです。これは別に教科書が悪いわけではなく、教科書の内容はものすごくシンプルに無駄なくまとまっています。しかし学校の授業込みで想定された読物。(教師の手腕が試されます。)前提知識ゼロの独学で最初に読むのにはあまり向いていないものだと思います。そこでまずはザックリとした全体像を捉えることにしました。教科書はその後でも遅くありません。そして選んだ教材はというと、、


集英社 まんが版 世界の歴史 全10巻セット (集英社文庫)

マンガです(笑)。楽しかったです。楽しみながらもなんとなくザックリと歴史や地域の流れが頭に入ってきました。これに世界史の資料集に載っている写真を合わせて、最初は文字ではなくヴィジュアルからイメージづくりをしました。すると後々教科書も読みやすくなりました。まずはハードルの低い読物から入ってだんだんと詳細な知識や思考を得ていくという手順はこの頃から確立していきました。(ちなみにこの後、古典マンガ「あさきゆめみし」や日本史のマンガにもお世話になります。)

同時に始めた数学に関しては中学の内容はある程度のスピードで終え、高校の教科書へ(数Ⅰと数A)。なんとなくノロノロと進んでいました。その頃にはセンター試験まであと半年を切っていました。もっとスピードを上げないと全く間に合わない。。受験経験のない僕でもわかりました。どうしたものか...?

焦りを抱き始めたちょうどその頃、受験の進路にも大きな変化が起きます。後から考えればそれが一つ上の覚悟へと進むきっかけとなるのでした。



To Be Continued...(毎週金曜日連載)

2020/04/10
東大受験物語 第二話「わんぱく宣言」  
昨日のブログでお知らせしました通り明日の朝9時から60分ほどオンライン(Zoom使用)で試しに無料グループレッスンを行います。もし参加ご希望の方がいましたら明日の朝8半頃までにご連絡いただければ、ミーティングIDとパスワードをお送りします。この2つの番号をZoomの画面に入力するとこちら側と繋がります。

Zoomを使う上で今のところ1番多いのが音声のトラブルです。画面でお互いの顔は見えるけど相手の声が聞こえなかったり、自分の声が相手に届かなかったりします。(解決法がわかりやすく書いてあるページはこちら)あとはそもそもZoomのインストールの仕方がわからないといった声もちらほら聞こえます。(あとはオンラインのリアルタイムレッスンがそもそもイメージできていない場合も。。)もしできることがあれば手伝いますのでご連絡くださいね。

さて今日はコロナの話もレッスンの話も一時お休み。先週から連載が始まった「東大受験物語」です。前回までの話→東大受験物語 第一話「M善」



東京外国語大学を受験すると決まればまずは勉強の開始です。そして何かを開始するといえばまずは宣言です。周りの人に自分がこれから打ち込むことを宣言してしまえば、半強制的に勉強せざるを得ない状況に追い込めるからです。人間は基本的に怠けるものだと思います。(怠けるのは省エネで生きるために必要なのですが。)なので何かに打ち込みたい場合には自分の身をそれなりの環境に置いた方が良いのです。

僕にとってその一つの方法が周りの人への宣言でした。

宣言することで精神的に追い込める環境を創り出すのです。

受験勉強を始める前の段階、まだ全てが手探りの状態で家族や友達に「今年受験してみる」と宣言しました。

・・・と、ここまでは非常に良かった。「宣言」とか「追い込む」とかなんだかかっこよく、我ながら抜群の滑り出しでした。でもここからが問題でした。結局何から始めるべきなのかわからないのです。塾や予備校なんかに入って勉強を教えてもらおうとも考えました。でも中卒の人が半年ちょっとで大学受験の力をつけられるような塾などありそうになかったのです。(ちゃんと調べればあったのかもしれません...)まあ受験は基本的に高校3年生や浪人生が多いですからね。

なので選択肢はやはり独学。本に全て教えてもらう必要がありそうです。まずは本を買わなければなりません。本といえば例によってM善。まだその時若葉台のコーチャンフォーはオープンしていませんでした。M善に行って受験コーナーをみてみると膨大な量の参考書が並んでいました。

(まずは、高校3年分の勉強をやらないといけないな...とりあえず本試験の科目にある世界史の本でも買ってみるか。。)

(あれ、そういえばセンター試験というのも受けなければいけないんだっけ...?数学は確実に必要だろうな...?)

今思うと無知過ぎる思考で購入したのは「世界一やさしい世界史」「高校の数学が一冊で理解できる本」(タイトルはうろ覚え。)でした。本のタイトルからわかるように最初僕はなるべく労力が少なそうな本を選んだのでした。周りに大学受験を高らかに「宣言」しておきながら、受験勉強を省エネでやろうとしていたのです。(やさしい本から入るのは後々考えてみれば半分正解ではあるのですが、この辺の話はまた今度。)まあ正直少し受験をナメていたのですね。「受験戦争」なんてたかがしれているだろうと思っていた部分は確かにありました。

さて、そんな軽い気持ちで世界史の参考書を開いてみると、古代ギリシア文明やローマ文明のことがものすごく「やさしく」書いてあります。「世界一やさしい」だけあって絵をふんだんに用いながらざっくりとした内容が書いてあります。色んな細かいことを省略してあるのでしょう。逆に何を言っているのかわかりません。。

気を取り直して数学に手をつけます。巻頭に載っている中学の復習のような所を開いてみます。三平方の定理,,.?聞いたことがありますが何のことか忘れてしまっています。そこで気づきました。高校3年分の勉強をやればいいと思っていたのは間違いだと。中学の勉強からスタートです。高校の内容は中学の積み重ねの上にあるものなのだから。中学卒業から12年以上経過してしまっていたので、頭がすっからかんになってしまっていたのです。

(中学生用の参考書買い直すか...)

なんとなく大学受験の大変さがわかってきました。その時すでに受験本番までは7ヶ月を切っていました。「もしかしたら今年度の受験は物理的に間に合わないのかもしれない...」そんなことも思い始めました。意気揚々と物事を始めて、ちょっとしたことで心が折れかける。よくあることです。

(無理かも...)

(でも不可能ではないな。)

こうして今よりアホだった当時の僕にはなぜか反骨心のようなものが芽生え、数学や世界史の高校教科書を買いに行きました(ついでに中学数学の参考書も買いました)。「世界一やさしい〜」に頼っているようじゃダメだと理解したのです。

今思えばこの頃はまだ平和でした。この後幾度となく心を折られるようになることをこの時の僕は知る由もありませんでした。


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

2020/04/03
東大受験物語 第一話「M善」  
春ですがすっきりしない日々。どの道を進むのか、自問自答する日々ですがブログは明るい内容でいきたいですね。

さて、タイトルを見て急に何なんだ?!という感じですね。実際何なんでしょうね。昨日Zoomで人と話している時にたまたま数学の話になり(「たまたま」なるものなのか...?)、ふいに5年前の受験のことを思い出しました。受験も過ぎてしまえば良い思い出ですが、やっている時はけっこう大変なもの。つい先日もう一年の休学を決めましたが、もう一度自分自身でこの数年間のことを整理するためにも受験体験を連載形式で(笑)書き綴っていこうと思いたってしまったのです。

週一はブログのネタにも困らなくなりますしね。あんまり「にじを」ばかりじゃ顰蹙を買ってしまいますし。(顰蹙(ひんしゅく)という字初めて見ました...一生書ける気がしない...)そしてこの話の中には受験に役立つテクニックが詰まっているかもしれないので受験生の子を持つ方や社会人受験を考えている方は必見です。(・・本当はたいしたこと書けません...)毎週金曜日は受験の日としてしばらく体験談を書いていこうと思います。

やらなければならなかったわけではない受験に精力を注いだ当時のことを思い出しながら書き起こすことは、自主的にどこまでできるのかという今の状況にも生きてくる気がします。それでは物語の始まりです。(逐一大袈裟)




話は今から5年半以上遡ります。2014年の6月、初夏の雰囲気の漂う初夏の日でした。(初夏だもの。)当時27歳だった僕はその日、多摩センターにあるM善という大きな本屋にいました。何の目的で本屋にいたのかは忘れてしまったのですが、とにかく(イニシャルで名前を隠す意味ももはやない)M善にいたのでした。ふらふら歩いているとあるコーナーでふと足が止まりました。山積みの参考書、受験関係の書籍を集めたコーナーでした。

(あれ...?そういえば大学って行ったことなかったな...)

身体が弱く高校を中退してしまっていた僕は学歴的には中学卒業で終わっていました。でもその何年か前には高校卒業と同等の高卒認定(旧大検)の資格をとっていました。アルバイトをするのでさえ高卒の資格は必要でしたからね。ただしその資格を大学を受験するために使おうとはその時まで全く考えていなかったのです。それよりも自分の体調をどう上げていくのか、どうやってお金を稼いでいくのか、などといったことに意識が向いていました。当時は細々と水泳のパーソナルトレーニングを始めつつ、並行してプールの監視のアルバイトなどをしていました。「今から大学に入って4年も過ごしそれを生かしてどこかの会社に就職する」なんて時間のかかる面倒なことをやる気もなかったし考えもしませんでした。身体に何か制限がある状態は選択肢の幅を狭めるのです。

ただその日、受験関係の書籍をぼ—っと眺めていた時にふと思いました。

(大学に通ったら楽しいかな...?)

特に大学に行って何をしたい、という具体的な目的がその時にあったわけではありませんが、心から自然に今までになかった感情が沸き上がってきました。気がつくと全国の大学の情報が載っている大学受験案内の分厚い本をパラパラめくっていました。

(センター試験ってなんだ??ニュースとかでは聞いたことはあるけど...)

(なんか大学によって受験科目が違うぞ...)

(大学には私立や国公立があるのか...?)

しばらくの間学校関係とは離れていた僕にとっては受験のシステム自体が未知のものでした。立ち読みでパラパラめくる程度ではまったくわかりません。とりあえずその分厚い受験案内の本を購入し家に帰りました。大学受験についてまずは調べてみることにしたのです。

早速妻に大学のことを話しました。(実は本屋に行った数日前に結婚を決めていて数週間後の7月1日に婚姻届を出す予定を立てていました。なのでその時点では正確には「彼女」ということになります。)

僕「大学受けてみようかな?」

妻「いいんじゃない。」

僕「え、いいの?!じゃ受けてみる!」

こうして大学を受験することが決まりました。インターネットと購入した本などで調べてみると高卒認定を持っている僕にはやはり受験資格があるようで、6月の時点では願書提出もまだまだ先なのでどこでも受けられるようです。さて困ったのは数ある大学の中でどこを受ければいいか。そしてそもそも受験するのは七ヶ月後?それとももっと時間をかけて一年七ヶ月後?

いつ受けるかについてはすぐ決まりました。一年以上もの時間をかけて受験勉強をするのは体力的にきつく身体に悪そうなので七ヶ月後に即決です。ただ大学選びは少し時間がかかりました。

(私立か国公立なら、学費面を考えると国公立が良いらしい。仕事をしながら通うのであれば家から近い方が都合がよさそうだな。勉強も久々だしなるべく受験科目が少ない方がいいな。。)

そんなことを考えながら受験案内書をペラペラめくっていると、、

(あった!この大学なら条件を全て満たしてる!!)

こうして選んだのが、そう、東京外国語大学

国立大学。キャンパスが稲城からほど近い府中。そして受験科目が少ない!(センター試験も五科目くらい。本試験は外国語と世界史の二つだけ。)理想的でした。

こうして東京外国語大学を受験するための勉強の日々が始まったのです。そう、最初は東大のTの字も頭にありませんでした。なにはともあれスタートを切った受験勉強。ここからドラマが生まれるような生まれないような。。なにやら波乱の予感のする幕開けです。

To Be Continued...(毎週金曜日連載)

RSY~Rainbow Season Yoga~

お気軽にお問合せください↓

E-Mail:info@rsy-yoga.com

お問い合わせ