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2020/05/29
東大受験物語 番外編「有効だったBENKYO, HO!」  
5月ってこんなに暑かったのか、というほど暑いです。子供たちとチョウチョを追っているからでしょうか。穏やかに過ごしていれば心地良いくらいなのかもしれません。そろそろ髪もかなり伸びて鬱陶しくなってきました。逆立ちを多くやるようになってから伸びがはやくなった気がします。

今回の東大受験物語は番外編です。どんな勉強法が役に立ったか、についてです。受験出なくても、みなさんの仕事や何かしらの作業に役立つかもしれません。(もしくは役立たないかもしれません。)気になる方はぜひお試しください。

前回の話↓



受験勉強が進むにつれだんだんと自分に合った勉強法がわかってきます。スタイルが徐々に確立されていくのです。でもそこまで行くには非効率的でもがむしゃらにやってみる時期が必要でした。何が自分には合っていて合わないのかがわかってくるのです。今回は自分にとってうまくいった勉強のスタイルの一部をご紹介します。


1.「軽いものから」勉強法

この方法は本編の中でも触れていますが、何か新しいテーマに取り組む時は軽いものから入るというものです。例えば歴史の概要を掴むために歴史マンガを読んだり映画を観る。流れを把握してから徐々に詳しい読み物に入っていくというものです。受験のようにタイムリミットがあるものだと一刻もはやく詳細なことまで知りたくなってしまうもの。でも端から完璧にやり過ぎるとただ疲れるだけで結局は何も頭に入らなかった、なんてこともあるのです。

なのでまずはざっくりとしたことから始める。その方が結果的に時間効率が良いように思います。これは勉強や仕事に限らず色々なことに当てはまりますね。ヨガの練習にしても一気に何もかもやり過ぎない。簡単にこなせる所から始めます。そして習慣をつける。その物事を味わって楽しむためにも「軽く入る」というのは重要です。


2.「30~40分に一回身体を動かす」勉強法

これは普段血行があまり良くない人にオススメ。座って作業をしているとだんだんと身体が固まってきます。血行も悪くなって集中力、思考力が下がります。そんな時はさっさと立ちます。スクワットなどで下半身全体を動かしたり、好きなヨガのアーサナをやってもかまいません。後屈なんかも気分がリフレッシュして良いと思います。

受験期には僕はまだヨガを知らなかったので懸垂数回と壁倒立を30分に一回くらいやっていました。座っているとだんだん首と背中が痛くなってくるので懸垂で背中に血液を回して、壁倒立で頭に新鮮な血を送りました。そうすると集中力が再び戻ったり新しいアイデアが浮かんだりします。そういえば今もヨガで身体を動かしている時に一番良いアイデアが浮かびます。職場などでも使える方法です。最初は恥ずかしいかもしれませんが、「30分に一回スクワットをする人」というイメージを一度持たれてしまえばもう誰も気にしません。むしろマネする人も出てきます。周りに影響を与える人になってください。


3.「さっさと答えを見る」勉強法

これは受験期というタイムリミットの中、特に数学という科目において有効でした。数学を教えてくれていたN田が「最初は解答を端から読んで考え方のパターンを増やした方がいい」と言っていたのですがまさにその通りでした。タイトなスケジュールの中でやるには自分の乏しい思考力だけでは時間がかかり過ぎるのです。

東大の過去問などを始める前の準備段階としてN田は僕に「良問プラチカ」という数学の問題集を勧めてくれました。「良問」というだけあって良くできた面白い問題ばかり載っているのですが、最初から自分の力だけで解こうとすると1問につき1時間くらいかかってしまいます。他の科目も大量にある中でこれでは時間がかかり過ぎる。なのでさっさと解答を読んでしまいます。これなら1問につき15~20分くらいで済みます。そういった形でまずは本を1周する。そして2周目からは自分の力だけで解くのです。この方法でだいぶ時間的効率が良く数学の力がつきました。

仕事や日常などに応用すると他人の真似をまずしてみることでしょうか。そしてだんだんと自分のスタイルを作っていきます。


4.「三倍速音声ジョギング」勉強法

この方法は日本史、世界史、古文などの文系科目には最も効果を発揮しました。歴史や国語などの参考書に塾講師の解説CDが付属しているものがいくつかあったのですね。歴史の重要な流れなどを人気の塾講師(?)が語ってくれているようなものです。だいたい1つ60分くらいにまとめてあるCDが多かったのですが、60分のCDを家でただ座って聞いていても僕の場合子守唄にしかなりません。なのでジョギングをしながら聞くのです。眠ることは絶対ありませんし、ジョギングによる神経伝達物質の分泌でどんどん集中力が高まり内容が頭に入ります。

そしてそれをさらに三倍速にして聞くのです。音源の速さを自由に変えられるスマホアプリがあるのです。三倍速が言っていることを聞き取れるギリギリの速さ。集中しないと全く聞き取れないのでなお集中力が高まります。「聞き流し」ではありません。絶対に「聞き流さない」ように集中するのです。(初めて聴く音源は1.5倍〜2倍くらいでないと難しいです。2周目以降は3倍。)そして1時間のCDを3倍速で聴くということはたった20分で1枚が終わります。1時間走れば参考書3冊分の流れが頭に入ります。これを毎日毎日繰り返す。1ヶ月もすれば30冊の内容を3周し内容が頭に定着しています。そして「軽いものから勉強法」の所に書いた通り知識の下地ができていればより詳細なものを苦ではなく読めるようになるのです。

倍速は本当に良いです。今はYouTubeなどにも倍速機能がありますよね。ぜひ生かしてみてください。


5.役立った道具No.1:ブックスタンド

これは勉強法ではないですが、受験期に一番役立った道具です。ブックスタンド、本を立てる為の道具ですね。

受験勉強を始めてすぐに首の痛みに襲われました。それもそうです。元々首周りが弱い所に下を向いて長い時間作業をする生活が始まったのですから。早々に勉強どころではなくなってしまいたどり着いたのがブックスタンド。これのおかげで首をまるめずに作業ができるようになりました。それと机の下に何か挟んで高さを上げて椅子として使っていたバランスボールの空気を少し抜くことでお尻の位置を低くする。こうした調整で机で勉強している時にも背骨の形を立っている時とほぼ変わらない状態に保てるようになりました。身体の負担が全然違います。

受験も結局は身体を使った耐久勝負ですからね。しっかり環境を作ることで効率が全然違ってきます。


いかがだったでしょうか。何か自分のやっていることに応用できることはありましたか?ヨガを実践している今ならもっと有効な方法はたくさんあったりしますが、当時は自分なりに取捨選択をして上記のような形で勉強していました。今に活かせていることも多々あります。

時間をかけて何かを継続して行うことが一番大事だと思います。ただ時間という制約があるのも事実です。その時々での工夫も必要になってくるのですね。

みなさんは時間に対して何か工夫していることはありますか?


以上番外編でした。


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

2020/05/22
東大受験物語 第七話「K庭教師のK君」  
ここ1週間くらい寒い日が続きますね。梅雨入りしたのではないかというくらいの天気です。免疫力を下げたくないこの時期、体調には気をつけてくださいね。

今日は金曜日なので東大受験物語。やはり1週間がとにかく一瞬で過ぎます。前回のものは3日前くらいに書いたような感覚です。家の周りだけの生活だと時間感覚も違う感じです。

前回の話はこちら↓



N田の数学特訓を始めたのと同じ時期に僕は他の科目に関しても手を打たなければと考えていました。塾とか予備校というのもチラッと頭に浮かびましたが、高校1年生から受験レベルまでの勉強を3〜4ヶ月で指導してくれる所はなさそうでした。なので結局は自分でやるしかないのですが、進む方向が合っているかどうかを助言してくれる存在がそばに欲しかったのです。

(やっぱり家庭教師しかないか。。)

家庭教師についてネットで調べてみると、大きく「プロ家庭教師」というのと「大学生家庭教師」に分かれるようでした。一般的にプロ家庭教師の方が経験が豊富で、その分時間当たりの料金も高いようです。数ヶ月で集中して成果を上げたいと思っていたので週1〜2回は最低でも受けたいと思っていました。そうすると費用面で大学生の家庭教師の方が受けやすく時間的な効率がよさそうだったのでその線で探してみることにしました。

大学生講師は現役大学生である分受験を経験したのも最近のことのはずなので、その話を聞けるのも大きなメリットだと思いました。ただせっかくお願いするなら自分が目指す所を受験した家庭教師の方が良いと思い検索してみると、、

ありました。在籍の講師が現役東大生のみの家庭教師派遣。

今まで塾にも家庭教師のお世話にもなったことがなかったので良し悪しはわかりませんでしたが、とにかくそこの会社に家庭教師派遣の依頼をすることにしました。登録をしてアポをとってまずは実際に本社(?)に面談(細かい希望などについて相談)に行きました。そこの応接間で面接担当の人と話をしたのですが、

「志望校はもうお決まりですか?」

僕「はい、東京大学を受験したいと考えています。」

「いつ受験するかはもうお決まりですか?」

僕「はい、この冬に受験しようと考えています。」

「高校は卒業していないということですが、いつ頃からご準備を始められましたか?」

僕「1ヶ月ちょっと前から何科目か手を付け始めました。」

「・・・わかりました。条件が合う講師がいるかどうか探して、見つかり次第連絡いたします。」

今思えばけっこう無茶な注文ではありましたが、こうしてまた一歩を踏み出せました。そして面談から1週間後くらいに担当の方から電話があり、条件に合う家庭教師が見つかったとの報告を受けました。

紹介された講師、それが僕の家からそう遠くない京王線沿線在住のK君でした。当時東京大学の文学部3年生でした。僕の受けようとしていた文科3類出身です。

初めての家庭教師の日、僕は最寄りの京王よみうりランド駅の改札前でK君を待っていました。今まで東大生なんて知り合いにいなかったので、「どんな感じなんだろう。勉強でバカにされないかな。。あんまり嫌味な感じだったら断ろう。。」などと不安を胸に抱えながらあれこれ勝手な妄想をしていました。

そして到着したK君。背が高く細身で猫みたいな大きな目をした若者でした。なんだかシャイで物静かな感じです。僕が勝手に抱いていた東大生のイメージとは少し違います。聞いてみると静岡の県立高校出身で大学進学とともに上京してきたそうです。大学では演劇サークルに所属しているようでした。

K君には国語(現代文、古文、漢文)と歴史(日本史、世界史)のチェックをお願いしました。毎回課題を出してもらったり僕が本当にその単元の理解ができているかをチェックしてもらったりします。現役の学生だけあってさすがに頭の回転がはやい。理系のN田とはまた違ったタイプの説明をします。

膨大な量の日本史、世界史を頭に入れた上で考察する作業。現代文、古文、漢文の読み解き。家庭教師にK君が家に来てくれるようになってからは急ピッチで勉強が進むようになります。

具体的な勉強方法などはまた次回以降に。


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

2020/05/15
東大受験物語 第六話「何を示せばいい?」  
だいぶ暖かく(むしろ暑く)なって来ましたね。最近は2階が恐ろしい暑さです。アナ骨のレッスンの時などは汗だく。夏が思いやられます。みなさんも体調には気をつけてくださいね。

今日は金曜日なので恒例の東大受験物語です。なんだか1週間がとにかくはやい...!もう金曜日か、という感じです。そうやって年をとっていくのですね。。そんなこと呟いてないで本編を綴っていきます。今に集中していきましょう!(過去の話ですが)
前回までの話はこちら↓



そんなこんなで数学に関してはスイミングチームのN田に週一回見てもらうことになりました。ただ基本的には独学です。水曜日のN田デーに恥ずかしい思いをしないように必死で勉強しました。

新宿のルノアールの狭いテーブルを挟んでN田に向き合います。狭い店内に大勢の人。今のコロナの世では見られなくなってしまった光景です。それぞれが仕事の作業をしたり読書をしていたりびじねすの話が聞こえたり。。ある程度雑音が多い方が僕は集中できるので環境に不足はありません。

N田との勉強のスタイルはというと、基本的に僕が1週間かけて勉強してきた所を本当に理解しているかの確認です。教えてもらうとはいえ受け身の授業ではないのです。そしてN田はことあるごとに僕にこう問いかけます。

「示して」

全て自分でやったことを整理し論理的に説明して提示しないとN田は納得してくれないのです。一つ示し終えるとその説明に対する説明を求めてきます。「示して」が僕の中でどんどん恐怖のワードになってきました。夢の中でさえも僕はN田に説明をし続けました。

「何を示せばいいのか示してくれよ!」

そしてある時からN田に対抗するために僕は伊達メガネをかけてルノアールに向かうことになります。一筋縄では行かないN田に対抗するためにはせめてN田と同じようなメガネをかけなければと思ったからです。裸眼では太刀打ちできません。(コンタクトは付けてますが。)新宿駅で電車を降りてから喫茶店に向かうまでの間にバッグからメガネという武具を取り出し装着するのです。戦闘態勢です。

そんなある日、ルノアールでの勉強中にあることに気がつきました。N田がいつも使っているボールペンに何か書いてあります。よく見てみると、、

東京大学○○研究室

というようなことが書いてあります。実はN田は塾講師をしながら大学院に通っているというのはスイミングチームの他のメンバーから聞いて知っていました。しかしどこの大学なのかは全く知りませんでした。あれ、このボールペンは??と思い探りを入れてみることにしました。(普通に聞けよ!という話ですが。。)

僕「そういえばどの辺に住んでるんだっけ??」

N田「キャンパスの近くだよ。」

僕「あれ?キャンパスってどこにあるんだっけ??」

N田「本郷だよ。」

ここまで聞き出せました。帰りの電車の中で「本郷 大学」とGoogleに打ち込み検索をかけてみると、、やっぱり出たのは東京大学!N田は東大の研究室(医学系?)に通っていたのでした。なるほど、考え方が理路整然としているわけです。というか当時の僕は東大が本郷にあることを知らなかったのです。。(父方のおばあちゃん家に近い駒場の方は知っていました。)

そしてその1週間後に本人から聞いてわかったのですが、N田は大学院が東大というだけでなく学部も東大だったそうです。これはラッキー。同じ受験を経験しているので色々聞けます。国語や外国語などの受験情報や傾向などもちょいちょい質問できました。

こうしてN田との決して楽しくはない勉強会のおかげで数学だけでなく他の教科の勉強も加速しました。そして実はN田とほぼ同時期に数学や化学以外の勉強を加速させるための手を打っていました。

それは家庭教師。

K君との出会いでした。


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

2020/05/08
東大受験物語 第五話「N田登場」  
オンラインだんだんと慣れてきました。今朝のアナ骨には大阪やカナダから参加された方もいて時間と場所の制約を超えるというオンラインの良さが出てきました。スタジオレッスンではなかなか実現できないことです。カナダから稲城まではけっこう距離がありますからね。

さて今日は金曜連載の東大受験物語。前回までの話はこちらです↓



2014年8月、季節はすでに真夏でした。その頃僕はとある水泳のマスターズチームに所属していました。受験を決意した数ヶ月前に「どこか競泳の練習ができる環境がないかな?」と探し当てたチームです。都心近くのいくつかのプールを拠点に練習を行う20代の社会人と大学生が中心となったチームでした。このチームに入ったことがきっかけで、後にフィンスイミングを始めてワールドカップマスターズなどの大会に参加させてもらうことになるのですが、それはまた別の機会に。

ともかくその頃の僕は週一回か二回くらいのペースでそのチームの練習会(1回2時間ほど)に参加していました。都合の良い時に都合の良い人が一回参加費500円を払って参加できるシステムだったので毎回参加者の顔ぶれは少しずつ違います。在籍人数自体はかなり多かったので名前と顔が一致しない人もけっこういました。

そんな中ほぼ毎回練習会に参加している背の高い眼鏡の男がいました。よくよく聞いてみればこのスイミングチームの代表をやっている男でした。名前はN田。当時27歳。なんと僕と同学年でした。大学生がかなりの割合を占めるこのチームでは僕とN田はけっこう年上の部類に入る存在でした。

第二話でも書きましたが他人に宣言をすることで自分を追い込むタイプの僕はやはりこのチームの人たちにも「受験する」ということをある日宣言したのです。するとその場にいたチームメイトの一人が、

「え?じゃあN田さんに色々教えてもらったらいいんじゃないですか?」

というのです。僕が、「えっ?N田って勉強教えられるの?」と聞くと、

「N田さん受験専門の塾講師やってますよ。」

そうなのです。全然知らなかったのですが、同い年のN田はある有名な塾で数学と化学を教えているらしいのです。これはチャンスかもしれない、と思い早速本人に聞いてみます。

僕「ねえ、塾講師やってるならマンツーマンで勉強教えてくれよ。」

N田「いいよ。何をどれくらいの頻度で?」

僕「数学を週一くらいかな。もしかしたらセンター用の化学も必要かも。。」

N田「でもよみうりランドの方は遠いから行けないよ。」

僕「大丈夫。新宿あたりのカフェかなんかでやろう。」

そんな感じですぐにマンツーマンの家庭教師が決まりました。場所は新宿アルタすぐ横にあるルノアールという喫茶店。週一回2時間水曜日に教わることになりました。マンツーマンの指導料の相場がどれくらいかわからないので本人に聞いてみたところ、「1時間あたり4000~6000円くらいかな。」というので一番安い金額に僕の方から設定しました(笑)。

こうして数学のマンツーマンのトレーニングを週一行うことになり、受験勉強を進めるための起爆剤が一つそろいました。水曜日という期限に向けて僕は必死に数学を勉強するようになります。そのスピードは加速しました。受験から逆算してみると、高校3年分の勉強を3ヶ月くらいで終わらせなければならなかったのですが、その期間で終わらせられるのではないかという希望も出て来ました。そして、N田は受験知識のあるプロ塾講師。数学以外の受験情報も聞けるのです。そういった情報は受験素人の僕が受験という荒波を越えるための羅針盤のような存在になりました。


さて、このN田、それから4ヶ月間ほど受験勉強でお世話になるのですが、受験が終わった後もなんだか縁のある男でした。後に僕をフィンスイミングに誘うのは他でもないこのN田でした。さらにワールドカップマスターズに行った時に同じ部屋に泊まったのもN田。そして、、この男にはまだ秘密があったのでした。。



To Be Continued...(毎週金曜日連載)

2020/05/01
東大受験物語 第四話「どこめざしTEL?」  
今日から5月。暑い日ですね。夏の気配すら感じます。オンラインレッスンをしているのが2階の部屋なので今日ぐらいの気候でもけっこう暑いです。かなり早い段階から空調のお世話になりそうです。

金曜日は東大受験物語。今日は第四話です。
前回までの話はこちらから↓



自分としてはかなりのスピード感を持って進めていた勉強ですが、受験まであと半年という時間を考えるとどう考えても遅過ぎる。まだ手を出してない科目もたくさんあります。国語などは「自分の国の言葉でしょ?」という妙な自信もあり全く手つけずでした。その時に受けようと思っていた東京外国語大学もセンター試験を受けることが必要で、その科目数は5科目でした。数学を勉強するだけでも若干手間取っているのに、更に理科や外国語が入って来たらどうなってしまうのでしょう。少し不安を覚えました。

そんな時一本の電話がかかってきました。母方の伯父さんからでした。母から僕が受験することを聞いたようで電話をしてきたそうです。

伯父「どこを受けるかは決めたのかい?」

僕「東京外国語大学にしようと思って。」

伯父「どうしてそこにしたのかい?」

僕「家から近いし仕事をしながら通いやすいと思って。(心の声:あと本試験が2科目だけで受けやすそうだと思って。)」

伯父「虹べえ(※僕のこと)なら東大も受かるよ。」

僕「え?そうなの?じゃあ受けてみるよ。」

・・・

そうです。これが先日詐欺に引っかかった人間の思考回路なのです(笑)。この電話をきっかけに僕の志望校は東京大学に変更されました。東大は僕でも知っている大学。なかなか難しそうですが、どうせ山を登るなら高い方がいい。(←気楽)さっそくM善で買った受験案内をめくり東大の受験科目を調べてみました。すると以下のようなことが書いてありました。(文系の場合)

・センター試験

5〜6教科8科目(900点満点→110点満点に換算)

【国語】国語(200)

【数学】数IAは必須,数IIB・簿記・情報から1科目,計2科目(200)

【理科】物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から2科目(100)

【外国語】英・独・仏・中・韓から1科目(200)

《地歴》世界史B・日本史B・地理Bから選択

《公民》「倫理・政経」

 →地歴・公民から2科目(200)

・二次試験(東大の本試験)

4教科(440点満点)

【国語】国語総合・国語表現・現代文B・古典B(120)

【地歴】世B・日B・地理Bから2科目(120)

【数学】数I・数A(場合の数と確率・図形の性質・整数の性質)・数II・数B(数列・ベクトル)(80)

【外国語】コミュ英語I・コミュ英語II・コミュ英語III(独・仏・中の選択可)(120)

試験の点数や仕組みを読み解くのだけでも大変なくらい色々書いてあります。センター試験にいたってはどうやら8科目を受けなければならないようです。(後々気づくのですが国語に現代文、古典、漢文が含まれていることを考えると実際に学ぶ科目は10科目になります。)しかもセンター試験の結果が良くないと「足切り」という制度で二次試験を受けることすら出来なくなってしまいます。かと言ってセンター試験の結果が良くても900点を110点にまで圧縮されてしまうので二次試験の結果がとにかく良くなくてはならない。いずれにしても「足切り」にあってしまったら二次試験の準備をいくらしてても意味がないので、とにかくセンター試験を頑張らなくてはなりません。下半身の大切さがわかってきた当時、とにかく「足」だけは切らせたくありませんでした。

(でも本当にできるかな?)

受験案内を読んでみると良い情報も載っていました。センター試験から二次試験まで一ヶ月ほどの時間があります。これは良い。まずはセンター試験に絞って準備をして、センターが終わった後の一ヶ月で二次試験の準備をする時間がありそうでした。(実際一ヶ月じゃ短いのですが当時は間に合うと思っていました。)そして、もう一つ嬉しい情報。なんとセンター試験はマークシート方式なのです。つまり自動車免許の学科試験と同じなのです。

(これならいけるかも...?)

それでもやはり10科目という科目数の多さは大変なこと。勉強するスピードを大幅に上げなければなりません。何かを後回しにして間に合わなくなっては大変なので全ての科目を同時に始めることにしました。再びM善に行って教科書や参考書を大量に購入。M善で見つからなかったものは例によってAmazonで注文しました。

家の机にズラッと並んだ本達。これを端からただただこなしていくのは至難の技。何かメリハリがほしい。そしてモチベーションを常にMAXに保っておく起爆剤がほしいところ。そんな時、ちょうど良いタイミングで思わぬ出会いがあります。

そしてそれはすでに自分の傍らにあったものでした。


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

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